鍵の基礎知識
鍵についての基礎知識
1990年頃よりピッキング、カム送り、サムターン回しなどの犯罪手口が次々と出現し、その対策を錠前メーカーがその都度改良を行いまた2004年には特殊解錠用具の所持禁止等に関する法律が施工され官民合わせて対策を行う事により、とりわけ『カギ穴から』の不正解錠は減少の方向です。しかし侵入犯罪が減少しているわけでなく、また新しい不正解錠方法が日々進化していることを忘れてはいけません。以前替えたから安全という意識は捨て、自身でも最新情報を入手する事をお勧めします。お客様自身の自宅の状況、ドアの種類、ご予算により選択すべきまた優先すべき種類が大きく異なります。まずはオーケーに相談ください。
上は基本的なカギの構造です。((株)ゴール社のカタログ引用)
外筒と内筒で構成され複数のピンがガイドの役目を果たします。カギを入れる事により、ピンを動かし内筒を回します。一般的にこのピンの数が多く、また精度が高いものがピッキングに強いとされています。
一般的なカギ(シリンダー部)の種類の変遷としましては
『縦のくの字型が危ない』→『カギは横向きが良い』→『カギはディンプルタイプが良い』
とされています。弊社として注意したいのは合鍵の追加製作(不正製作)にあると思われます。ほとんどのカギ(横向き、ディンプル)にはカギ番号が刻印されています、メーカーはこのカギ番号を基に鍵作成が可能です。つまりカギ番号が判れば2-3週間で作成できてしまうのです。これを防止するにはカギ番号を刻印していない『マルティロック、ロイヤルガーディアン、もしくはFBロック』などのカギ番号を別に付帯出来るものが有効であると考えます。
玄関の主な鍵の種類
名称 | 特徴・防犯性 | 備考 |
(1)U9 |
安価、対ピッキング |
|
(2)マルティロック |
高価、対ピッキング、対破壊、ダブルディンプル |
カード提示のみ合鍵作成可 |
(3)V18 |
高価、対ピッキング、高性能18ピン |
合鍵難 (鍵専門店では可能) |
(4)カードキー |
高価、カギ穴無、便利 |
カギの弱点
- 不正解錠(カギを使わない解錠操作)
- 簡単な形状のカギは形状を記憶され作成
- キーショップにて短時間で合鍵を作成
- キー番号による作成
- あらかじめ合鍵を作製しカギを販売(主に無店舗営業、ネット販売)
不正解錠の方法(例)
- レーキング
- ピッキング
- バンピング
- シリンダー部の破壊
上記の4点がカギを使わない解錠方法です。
※それぞれの詳細方法はここでは割愛させて頂きます。
一般的にカギと言ってもドアなどに付いている商品には錠本体・取手・サムタン・シリンダーなどの部品にて構成されています。ここで説明するカギの弱点とは主にシリンダー部(右上部参考写真、(株)ユーシンショーワカタログ引用)の事になります。